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労災保険関係成立票の掲示義務|書き方・記入例・サイズ・罰則

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労災保険関係成立票とは、労災保険の保険関係が成立している建設の事業の事業主が、工事現場の見やすい場所に掲げなければならない標識です(労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第77条・様式第4号)。建設工事が数次の請負で行われる場合は元請負人だけがその事業の事業主とされるため、成立票を掲げるのは通常、元請です。

記載事項は「保険関係成立年月日」「労働保険番号」「事業の期間」「事業主の住所氏名」「注文者の氏名」「事業主代理人の氏名」の6つで、大きさは縦25cm以上・横35cm以上です。この記事では、法令看板(法定看板)の一つである成立票について、掲示義務の根拠、6つの欄の書き方、単独有期事業と一括有期事業での違い、掲示しなかった場合の扱い、よくある記入ミスを条文にもとづいて整理します。

ご不明点はよくある質問、個別のご相談は問い合わせページからどうぞ。

■ この記事でわかること

  • 労災保険関係成立票の掲示義務の根拠(徴収法施行規則 第77条・様式第4号)
  • 成立票を掲げるのが元請である理由と、下請が掲げる例外
  • 6つの記載欄の書き方と、どの書類から写せばよいか
  • 単独有期事業・一括有期事業で記入内容がどう変わるか
  • 掲示しなかった場合の扱い(罰則の有無)と、よくある記入ミス

■ 労災保険関係成立票の掲示義務 早見表

項目内容根拠
義務の内容労災保険関係成立票を見やすい場所に掲げる(義務)労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則 第77条
対象労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち、建設の事業同 第77条
掲示する人建設の事業の事業主。数次の請負では元請負人(下請負人を事業主とする認可を受けた場合はその下請負人)労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第8条、同法施行規則 第7条
様式様式第4号同法施行規則 第77条
大きさ縦25cm以上・横35cm以上様式第4号
記載事項保険関係成立年月日/労働保険番号/事業の期間/事業主の住所氏名/注文者の氏名/事業主代理人の氏名様式第4号
単独有期・一括有期の区別条文上、掲示義務に区別はない(記入する労働保険番号などが変わる)同法施行規則 第77条
掲げない場合の罰則掲げないこと自体を処罰する規定はない(掲示は省令上の義務)労働保険の保険料の徴収等に関する法律 第46条〜第48条

■ 労災保険関係成立票の掲示義務の根拠

成立票の掲示義務は、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下「徴収法」)の施行規則に定められています。法律ではなく省令(厚生労働省令)の規定である点が、罰則の有無を考えるうえで大切です。

▶ 成立票の掲示は法律上の義務?

結論として、成立票の掲示は徴収法施行規則 第77条にもとづく義務です。同条は「労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業に係る事業主は、労災保険関係成立票(様式第四号)を見やすい場所に掲げなければならない。」と定めています。「掲げることが望ましい」ではなく「掲げなければならない」という書き方なので、努力義務ではありません。

対象は建設の事業に限られます。工場や倉庫などの継続事業には、この条文による成立票の掲示義務はありません。

▶ 労災保険法施行規則 第49条の周知義務との違いは?

結論から、第49条は業種を問わない労働者への周知義務で、成立票とは別の規定です。労働者災害補償保険法施行規則 第49条第1項は、事業主に、労災保険に関する法令のうち労働者に関係のある規定の要旨、保険関係成立の年月日、労働保険番号を、事業場の見やすい場所への掲示や備え付けなどの方法で労働者に周知させるよう求めています。建設現場では、成立票に保険関係成立年月日と労働保険番号が書かれるため、発注機関の資料では両方の条文が並べて示されることがあります。

▶ 法令看板(法定看板)の中での位置づけは?

結論として、成立票は建設業の許可票などと並ぶ、建設現場の代表的な法令看板の一つです。現場でよく「法令看板」「法定看板」と呼ばれるのは、法令で掲示が義務づけられた看板の通称で、法令上の用語ではありません。許可票(建設業法 第40条)、建築基準法の確認の表示、施工体系図など、ほかの看板の掲示者・寸法・罰則は工事現場の看板義務で一覧にしています。成立票は、建設業の許可票(様式第29号)と同じ縦25cm以上・横35cm以上の大きさです。

■ 労災保険関係成立票は誰が掲示するか(元請)

成立票を掲げるのは「建設の事業に係る事業主」です。建設工事の労災保険では、誰が事業主になるかが法律で決められています。

▶ 下請が入る現場では誰が掲げる?

結論として、数次の請負で行われる建設工事では元請負人が掲げます。徴収法 第8条第1項は、厚生労働省令で定める事業が数次の請負によって行われる場合、その事業を一の事業とみなし、元請負人のみを当該事業の事業主とすると定めています。この「厚生労働省令で定める事業」は、労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業です(同法施行規則 第7条)。下請負人の労働者も含めて元請の保険関係で扱われるため、成立票も元請の名義で1枚掲げるのが基本です。

▶ 下請が成立票を掲げるのはどんな場合?

結論から、下請負人を事業主とする厚生労働大臣の認可を受けた場合に限られます。徴収法 第8条第2項により、元請負人と下請負人が共同で申請して認可を受けると、その下請負人の請負に係る事業については下請負人が元請負人とみなされます。申請は、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内に、所轄の都道府県労働局長へ提出します(同法施行規則 第8条。やむを得ない理由がある場合は期限後も可)。この認可を受けた範囲では、下請負人がその事業の事業主として成立票を掲げることになります。

【実務ポイント】
下請の担当者が「自社の成立票も出すべきか」と迷う場面がありますが、認可を受けていない限り、その工事の労災保険の事業主は元請です。下請側は、元請の成立票が掲げられているか、自社が認可を受けた工事かどうかを着工前に確認しておくと、現場での食い違いを防げます。

■ 労災保険関係成立票の書き方(6つの記載欄)

様式第4号の記載欄は6つです。どの欄も、労働基準監督署に提出した保険関係成立届や工事請負契約書など、すでにある書類から写すのが原則です。下の表は欄ごとの書き方と、写すもとになる書類の目安です。

記載欄書く内容写すもとの書類(目安)
保険関係成立年月日その事業の労災保険の保険関係が成立した日保険関係成立届の控え
労働保険番号単独有期事業はその工事の番号/一括有期事業は一括有期事業の番号保険関係成立届の控え・年度更新の申告書
事業の期間着工日から工事完了予定日まで保険関係成立届(事業の予定される期間)・施工計画
事業主の住所氏名工事を受注した事業主(会社)の住所・名称と代表者の氏名保険関係成立届の控え
注文者の氏名工事請負契約書に記載された発注者(契約者)工事請負契約書
事業主代理人の氏名労働保険の手続きのために選任した代理人。選任していなければ空欄代理人の選任届の控え

▶ 保険関係成立年月日は何を書く?

結論として、保険関係成立届に記載した保険関係成立年月日を写します。徴収法 第3条では、保険関係は「その事業が開始された日」に成立するとされています。届出の期限は成立した日から10日以内ですが(同法 第4条の2第1項)、届出をした日(受付日)と成立した日は同じとは限らないため、受付印の日付ではなく届書の「成立年月日」欄を確認してください。なお、発注機関の記入要領には、単独有期事業では「その工事の成立届を届け出た日」を記入するとする例もあります。届書の成立年月日と届出日が異なり、どちらを書くか迷う場合は、所轄の労働基準監督署に確認してください。一括有期事業の場合の考え方は、後の「有期事業との関係」で説明します。

▶ 労働保険番号はどの番号を書く?

結論から、その工事が属する事業の労働保険番号を書きます。単独有期事業として成立届を出した工事は、その工事に付いた番号です。一括有期事業に含まれる工事は、工事ごとの番号ではなく一括有期事業の番号を書きます。北海道労働局の資料では、労働保険番号は都道府県・所掌・管轄・基幹番号・枝番号で構成され、土木建築工事業の一括有期事業は基幹番号600001〜699999とされています。本社の事務職員などを対象とする継続事業の番号と取り違えないよう注意が必要です。

▶ 事業の期間は工期と同じ?

結論として、その工事で実際に作業を行う期間(着工日〜工事完了予定日)を書きます。有期事業の保険関係成立届には「事業の予定される期間」を記載します(徴収法施行規則 第4条第1項)。発注機関の記入要領でも、事業の期間は「着工日〜工事完了予定日」で、契約上の工期とは限らないとされています。工期が延びた場合は、成立届の変更の要否とあわせて成立票の書き換えも確認してください。

▶ 事業主の住所氏名は誰の名前?

結論から、工事を受注した事業主(元請の会社)の住所・名称と代表者の氏名を書きます。発注機関の記入要領では、通常は会社の住所と代表者の氏名を記載するとされています。現場代理人や現場所長の名前を書く欄ではありません。

▶ 注文者の氏名は発注者の担当者名?

結論として、工事請負契約書に記載された契約者(発注者)を書きます。建設の事業の保険関係成立届には「発注者の氏名又は名称及び住所又は所在地」を記載するため(徴収法施行規則 第4条第1項)、成立票もこれとそろえます。公共工事では、首長や企業長、事務所長など契約書上の契約者名で書きます。担当課の職員名ではありません。

▶ 事業主代理人の氏名は現場代理人のこと?

結論から、建設業法上の現場代理人とは別で、労働保険の手続きのために選任した代理人を書きます。徴収法施行規則 第73条により、事業主は代理人を選任して、この省令で事業主が行う事項を行わせることができ、選任したときは届書を所轄の労働基準監督署長または公共職業安定所長に提出します。代表者の名前で手続きをしていて代理人を選任していなければ、この欄は空欄です。発注機関の記入要領では、単独有期事業で現場代理人を労働保険の代理人に選任して手続きした場合は、その人が事業主代理人になるとされています。

▶ 記入例

結論として、6つの欄を次のように埋めます(会社名・番号はすべて架空の例です)。

記載欄記入例(単独有期事業・代理人を選任した場合)
保険関係成立年月日令和8年5月11日
労働保険番号〇〇(府県)〇(所掌)〇〇(管轄)〇〇〇〇〇〇(基幹番号)〇〇〇(枝番号)
事業の期間自 令和8年5月11日 至 令和8年12月25日
事業主の住所氏名〇〇県〇〇市〇〇町1-2-3 株式会社〇〇建設 代表取締役 〇〇 〇〇
注文者の氏名〇〇市長 〇〇 〇〇
事業主代理人の氏名株式会社〇〇建設 〇〇支店長 〇〇 〇〇(選任していなければ空欄)

■ 労災保険関係成立票のサイズと掲示場所

大きさは様式第4号で決まっています。掲示場所は条文上「見やすい場所」とだけ定められています。

▶ 成立票の大きさは?

結論として、縦25cm以上・横35cm以上です(様式第4号)。以前は縦40cm・横50cmの規格でしたが、厚生労働省の平成25年(2013年)の省令改正資料で、掲示場所を確保しにくいことや現場の利便性などを理由に、縦25cm以上・横35cm以上へ改める内容が示されています。この当時の資料では成立票は「様式第25号」と表記されていますが、現行の第77条では様式第4号です。古い資料や書籍の様式番号が違っていても、同じ成立票を指しています。

▶ どこに、いつまで掲げる?

結論から、場所は「見やすい場所」で、掲示期間を定めた条文はありません。保険関係は事業が終了した日の翌日に消滅するため(徴収法 第5条)、少なくとも工事を行っている間は掲げておくのが確実です。発注機関の資料では、工事関係者が見やすい場所に掲示し、見やすい場所にない場合は指導の対象になるとされています。現場の出入口付近など、許可票と同じ場所にまとめて掲げると確認しやすくなります。

■ 有期事業(単独有期・一括有期)と成立票の関係

建設工事は、事業の期間が予定される「有期事業」です。有期事業には、工事ごとに保険関係を成立させる単独有期事業と、一定規模未満の工事をまとめて一つの事業とみなす一括有期事業があり、成立票に書く内容が変わります。

▶ 一括有期事業になるのはどんな工事?

結論として、同じ事業主の小規模な有期事業で、法令の要件をすべて満たすものです。徴収法 第7条は、事業主が同一人であること、それぞれが有期事業であること、それぞれの規模が省令で定める規模以下であること、他の事業と同時に行われることなどを満たす場合に、その全部を一の事業とみなすと定めています。規模の基準は、労働保険料の額に相当する額が160万円未満で、建設の事業では請負金額が1億8千万円未満であることです(同法施行規則 第6条第1項)。北海道労働局の資料では、この請負金額は消費税抜きの額とされています。このほか、労災保険の保険関係が成立している建設の事業または立木の伐採の事業であること、労働保険料の納付の事務が一つの事務所で取り扱われることなどが要件です(同条第2項)。

項目単独有期事業一括有期事業
対象一括有期事業の規模を超える工事など保険料相当額160万円未満かつ請負金額1億8千万円未満の工事(ほかの要件あり)
保険関係の単位工事ごと要件を満たす工事の全部で一の事業
成立票の掲示義務ありあり(第77条に区別なし)
労働保険番号その工事の番号一括有期事業の番号
保険関係成立年月日その工事の成立年月日一括有期事業としての成立年月日(発注者の指定があればそれに従う)
事業の期間その工事の着工日〜完了予定日掲示する工事の着工日〜完了予定日

▶ 一括有期事業の工事にも成立票は必要?

結論として、必要です。第77条は「労災保険に係る保険関係が成立している事業のうち建設の事業」の事業主に掲示を求めており、単独有期事業か一括有期事業かで区別していません。小規模な工事でも、一括有期事業の労働保険番号を書いた成立票を掲げます。

▶ 一括有期事業の保険関係成立年月日はいつ?

結論から、工事ごとの日付ではなく、一括有期事業として保険関係が成立した年月日を、成立届の控えで確認して書きます。発注機関の記入要領には、一括有期事業では会社設立時に成立届を出した日、または毎年の更新日を記入するという例も見られます。記入の扱いが発注者ごとに示されている場合はその指定に従い、判断に迷う場合は所轄の労働基準監督署に確認してください。

■ 労災保険関係成立票を掲示しなかった場合の扱い

▶ 成立票を掲げないと罰則はある?

結論として、成立票を掲げないこと自体を処罰する規定はありません。徴収法の罰則のうち、事業主を対象とする第46条(6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)は、雇用保険印紙の貼付・消印(第23条第2項)、帳簿の備付け・記載(第24条)、報告・文書の提出(第42条)、職員の質問・検査(第43条第1項)の違反を対象としています。第47条は労働保険事務組合の違反を対象とするもので、第48条は前2条の違反についての両罰規定です。いずれも第77条の掲示義務は含まれていません。

ただし、罰則がないことは「掲げなくてよい」という意味ではありません。第77条は「掲げなければならない」と定める省令上の義務です。

【違反リスク】
成立票は罰則の対象ではありませんが、発注機関の資料では、成立票が見やすい場所にない場合や記載に誤りがある場合は指導の対象になるとされています。注文者の記載漏れが指導で多いという注意書きもあります。また、成立票の前提になる保険関係成立届を提出していなければ、成立年月日や労働保険番号を書くこと自体ができません。成立届は保険関係が成立した日から10日以内の提出が必要です(徴収法 第4条の2第1項)。着工前に届出と成立票をあわせて準備しておくのが確実です。

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■ 労災保険関係成立票のよくある記入ミス

成立票の誤りは、別の書類の数字を写してしまうことで起きるものがほとんどです。次の表で、よくある誤りと正しい書き方を確認してください。

よくある誤り正しい書き方根拠・確認先
保険関係成立年月日に、成立届の受付印の日付を書く成立届の「成立年月日」欄の日付を写す徴収法 第3条(事業が開始された日に成立)。発注機関の指定と異なる場合は所轄の労働基準監督署に確認
労働保険番号に、本社などの継続事業の番号を書く単独有期はその工事の番号、一括有期は一括有期事業の番号成立届の控え・年度更新の申告書
事業の期間に、作業期間を確認せず契約上の工期をそのまま書く実際に作業する着工日〜工事完了予定日を書く(工期と一致するとは限らない)徴収法施行規則 第4条第1項(事業の予定される期間)
事業主の欄に、現場所長や現場代理人の名前を書く受注した会社の住所・名称と代表者の氏名を書く成立届の控え
注文者の欄が空欄、または担当課の職員名を書く工事請負契約書に記載された契約者名を書く工事請負契約書
事業主代理人の欄に、建設業法上の現場代理人を自動的に書く労働保険の代理人を選任した場合だけ、その人を書く(未選任なら空欄)徴収法施行規則 第73条
下請の名義で成立票を掲げる認可を受けていなければ元請の名義で掲げる徴収法 第8条
縦横が様式より小さい市販品・自作品を使う縦25cm以上・横35cm以上にする様式第4号

■ 着工前の成立票チェックリスト

  • この工事が単独有期事業か一括有期事業かを確認した
  • 単独有期事業の場合、保険関係成立届を成立した日から10日以内に提出した
  • 下請負人を事業主とする認可を受けた工事かどうかを元請・下請で確認した
  • 成立年月日・労働保険番号を、成立届の控え(一括有期は一括有期事業の書類)から写した
  • 事業の期間を、着工日〜工事完了予定日で書いた
  • 注文者を、工事請負契約書の契約者名で書いた
  • 事業主代理人を選任しているかを確認し、未選任なら空欄にした
  • 縦25cm以上・横35cm以上の大きさで作り、見やすい場所に掲げた
  • 許可票など、ほかの法令看板もそろっているかを確認した

■ 労災保険関係成立票のよくある質問

▶ Q. 小さなリフォーム工事でも成立票は必要ですか?

A. 労災保険の保険関係が成立している建設の事業であれば、工事の規模にかかわらず必要です(徴収法施行規則 第77条)。小規模な工事は一括有期事業に含まれることが多いため、一括有期事業の労働保険番号を書いて掲げます。

▶ Q. 下請業者も自社の成立票を掲げる必要がありますか?

A. 数次の請負で行われる建設工事では元請負人だけが事業主とされるため(徴収法 第8条第1項)、下請業者が自社の成立票を掲げる義務はありません。下請負人を事業主とする認可(同条第2項)を受けた場合は、その範囲で下請負人が掲げます。

▶ Q. 成立票のサイズに上限はありますか?

A. 様式第4号で定められているのは縦25cm以上・横35cm以上という下限で、上限の定めはありません。下限より小さいものは様式を満たしません。

▶ Q. 成立票をモニターや電子掲示板で表示してもよいですか?

A. 第77条は成立票を「見やすい場所に掲げなければならない」と定めており、出力装置の画面での表示などの代替方法は同条に定められていません。電子的な表示を考えている場合は、所轄の労働基準監督署に確認してください。

▶ Q. 成立票を掲げていないと罰金になりますか?

A. 徴収法の罰則(第46条〜第48条)に成立票の掲示義務は含まれておらず、掲げないこと自体の罰則規定はありません。ただし省令上の義務であり、発注機関の資料では、見やすい場所にない場合や記載の誤りは指導の対象とされています。

▶ Q. 「様式第25号」と書かれた古い資料があります。違うものですか?

A. 同じ労災保険関係成立票です。厚生労働省の平成25年の資料では様式第25号と表記されていますが、現行の徴収法施行規則 第77条では様式第4号とされています。大きさは現行の縦25cm以上・横35cm以上で作ってください。

■ まとめ

労災保険関係成立票は、労災保険の保険関係が成立している建設の事業の事業主が、見やすい場所に掲げる義務のある標識です(徴収法施行規則 第77条・様式第4号)。数次の請負では元請負人が事業主となるため、通常は元請が掲げます。大きさは縦25cm以上・横35cm以上で、保険関係成立年月日・労働保険番号・事業の期間・事業主の住所氏名・注文者の氏名・事業主代理人の氏名の6つを書きます。

一括有期事業の小規模な工事でも掲示は必要で、労働保険番号などは一括有期事業のものを書きます。掲げないこと自体の罰則はありませんが、省令上の義務であり、発注機関によっては記載の誤りが指導の対象とされています。成立届の控えと工事請負契約書を手元に置き、着工前に記入内容を確認しておきましょう。

成立票以外の法令看板は工事現場の看板義務でまとめています。現場で働く人に必要な教育は、次の記事で整理しています。

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■ 参考情報・公式リソース

サイト名概要リンク
e-Gov法令検索|労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則第4条・第6条・第7条・第8条・第73条・第77条、様式第4号公式サイト
e-Gov法令検索|労働保険の保険料の徴収等に関する法律第3条・第4条の2・第5条・第7条・第8条・第46条〜第48条公式サイト
e-Gov法令検索|労働者災害補償保険法施行規則第49条(法令の要旨等の周知)公式サイト
厚生労働省|労働政策審議会への諮問(平成25年12月12日)労災保険関係成立票の大きさの改正(省令案要綱)公式サイト
厚生労働省|省令案の概要(労災保険関係成立票の改正)改正前の規格と改正の理由公式サイト
北海道労働局|林業・建設業における労災保険加入証明について労働保険番号の構成、一括有期事業と単独有期事業の区分公式サイト
山口県|工事現場に掲げる標識類について(2025.2版)発注機関による成立票の記入要領公式サイト
香川県広域水道企業団|労災保険関係成立票の掲示発注機関による成立票の記入要領と指導事項公式サイト
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