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熱中症対策グッズ|職場でそろえる5分類と選び方【2026年版】

熱中症対策グッズ|職場でそろえる5分類と選び方【2026年版】

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職場の熱中症対策グッズとは、暑い作業場所で「暑さを測る・身体を冷やす・水分と塩分をとる・暑さに合った服装をする・異変を知らせる」ために、会社が現場にそろえる道具や設備のことです。厚生労働省の「職場における熱中症防止のためのガイドライン」(令和8年3月18日 基発0318第1号)では、JIS Z 8504またはJIS B 7922に適合したWBGT指数計の準備・点検、冷房を備えた休憩場所または日陰等の涼しい休憩場所の確保、飲料水・スポーツドリンク・経口補水液・塩飴等の備え付けなどが示されています。

ただし、道具をそろえただけでは、2025年6月1日施行の熱中症対策の義務を果たしたことにはなりません。労働安全衛生規則 第612条の2が事業者に義務づけているのは、熱中症の疑いを報告させる体制の整備と、悪化を防ぐ措置の内容・手順の作成、そしてその作業従事者への周知です。この記事では、道具を5つに分け、そろえるときの確認点と体制・手順とのつなぎ方を、条文と厚生労働省の資料にもとづいて整理します。

ご不明点はよくある質問、個別のご相談は問い合わせページからどうぞ。

■ この記事でわかること

  • 職場の熱中症対策グッズを「測る・冷やす・飲む・着る・見守る」の5分類で整理した早見表
  • 法令で備え付けが義務になっているもの(塩・飲料水)と、ガイドラインで示されているものの違い
  • WBGT指数計を選ぶときの確認点(JIS適合・黒球の有無・測る場所)
  • 休憩場所・冷却用品・服装・連絡手段を現場に配置するときの段取り
  • 夏前(4月の準備期間)までに会社が用意するもののチェックリスト

■ 職場の熱中症対策グッズ 5分類の早見表

現場でそろえる道具は、目的ごとに次の5つに分けると、抜けや重複を確認しやすくなります。「位置づけ」の欄は、法令で義務とされているものと、ガイドラインで示されているものを分けて書いています。

分類主な道具・設備位置づけ選ぶ・置くときの確認点
① 測るWBGT指数計ガイドライン 第2の2(JIS適合品の準備・点検)JIS Z 8504またはJIS B 7922に適合しているか/黒球があるか/作業場所に置けるか
② 冷やす休憩場所、日よけ・簡易な屋根、通風・冷房設備、ミストシャワー等、氷・アイススラリー・冷たいおしぼり・シャワー等屋内の温湿度調節(安衛則 第606条)・著しく暑熱な作業場の休憩設備(同 第614条)は義務/それ以外はガイドライン 第3の2作業場所の近くか/足を伸ばして横になれる広さか/屋内の設備に除湿機能があるか
③ 飲む塩、飲料水、スポーツドリンク、経口補水液、塩飴等多量の発汗を伴う作業場では塩と飲料水の備え付けが義務(安衛則 第617条)作業場所の近くにあるか/補充の担当を決めたか/経口補水液は製品の表示を確認したか
④ 着る透湿性・通気性の良い服装、通気性の良い帽子・ヘルメット、送風や送水で身体を冷やす服・ヘルメットガイドライン 第3の3(5)熱を吸収・保熱しやすい服装を避けているか/必要な保護具の着用を妨げないか/他の対策と組み合わせているか
⑤ 見守る・知らせる報告先・連絡方法の掲示、電話・無線などの連絡手段、体調確認表、措置の手順書・緊急連絡先一覧、ウェアラブルデバイス報告体制と措置の手順の整備・周知は義務(安衛則 第612条の2)/方法の例は施行通達・ガイドライン誰に・どうやって報告するか全員が知っているか/ウェアラブルデバイスだけに頼っていないか

■ グッズより先に:会社に義務づけられていること

熱中症対策で会社が最初に確認すべきなのは、道具の数ではなく「対象となる作業があるか」と「報告体制・手順が決まっているか」です。ここでは道具選びに関係する範囲だけを整理します。義務の詳しい解説と教育のカリキュラムは熱中症予防安全衛生教育の記事で扱っています。

▶ グッズを用意すれば義務を満たせますか?

満たせません。労働安全衛生規則 第612条の2で義務づけられているのは、体制と手順を定めて周知することです。条文では、熱中症を生ずるおそれのある作業を行うときは、あらかじめ、熱中症の自覚症状がある場合や他の作業従事者が熱中症の疑いを発見した場合に「その旨の報告をさせる体制を整備」し周知すること(第1項)、作業場ごとに「当該作業からの離脱、身体の冷却、必要に応じて医師の診察又は処置を受けさせること」などの措置の内容と実施手順を定めて周知すること(第2項)が定められています。

対象となるのは、WBGT28度以上または気温31度以上の場所で、継続して1時間以上または1日当たり4時間を超えて行われることが見込まれる作業です(令和7年5月20日 基発0520第6号)。屋外の建設現場だけでなく、条件を満たせば工場・倉庫などの屋内作業も対象になります。また通達では、周知の対象となる「作業者」には、同じ場所で作業する労働者以外の人も含まれるとされています。

【注意】
施行通達では、第612条の2は労働安全衛生法 第22条にもとづく規定で、個々の事業者に措置義務が課されるとされています(基発0520第6号)。罰則の考え方も、上記の熱中症予防安全衛生教育の記事にまとめています。道具は、この体制と手順を現場で実際に動かすための手段として準備してください。

▶ 法令で決まっている設備・備品はどれ?

道具・設備に直接かかわる条文は、主に次の4つです。義務か努力義務かは、条文の語尾どおりに区別しています。

条文内容(条文の言葉)区分
安衛則 第617条多量の発汗を伴う作業場においては、労働者に与えるために、塩及び飲料水を備えなければならない義務
安衛則 第606条暑熱、寒冷又は多湿の屋内作業場で、有害のおそれがあるものについては、冷房、暖房、通風等適当な温湿度調節の措置を講じなければならない義務(屋内作業場)
安衛則 第614条著しく暑熱、寒冷又は多湿の作業場などの有害な作業場においては、作業場外に休憩の設備を設けなければならない(坑内等でやむを得ない事由があるときを除く)義務
安衛則 第613条労働者が有効に利用することができる休憩の設備を設けるように努めなければならない努力義務

WBGT指数計、冷却用品、冷却機能のある服などは、条文で備え付けが義務づけられたものではなく、ガイドラインで示されている対策です。自社の作業場がどの条文にあたるかは、所轄の労働基準監督署に確認してください。

■ 測る:WBGT指数計の選び方と置き方

WBGT(暑さ指数)は熱中症予防を目的とした指標で、単位は気温と同じ摂氏度(℃)ですが、値は気温とは異なります(環境省 熱中症予防情報サイト)。第612条の2の対象かどうかの判断も、この値が出発点になります。

▶ WBGT計はどんな基準で選ぶ?

結論として、JIS Z 8504またはJIS B 7922に適合したWBGT指数計を選びます(ガイドライン 第2の2)。ガイドラインでは、黒球がないなど日本産業規格に適合しない測定器では、屋外や輻射熱がある屋内の作業場所でWBGT値が正常に測定されない場合があるとされています。屋外作業や炉などの熱源がある現場では、黒球付きであることを確認してください。

確認点見るところ理由・根拠
JIS適合製品の仕様・取扱説明書にJIS Z 8504またはJIS B 7922への適合の記載があるかガイドライン 第2の2で適合品の準備が示されている
黒球の有無黒球(黒い球状のセンサー)が付いているか黒球がない測定器は屋外・輻射熱のある屋内で正常に測れない場合がある(同)
置き方作業場所に設置できるか(据え置き・携帯の別、固定方法)作業場所に設置する等により値を求めることが望ましい(同)
点検使用前に動作や電池、センサーの汚れ・破損を確認できるかガイドラインでは準備とあわせて「点検すること」とされている
台数日なた・日陰、屋外・屋内など条件の違う作業場所ごとに測れる数があるか時刻や場所による変化を考慮し、随時把握することが基本とされている(同)

▶ 天気予報の暑さ指数で代わりになる?

参考にはなりますが、作業場所の実測の代わりにはなりません。ガイドラインでは、環境省の熱中症予防情報サイト等で公表される地域の一般的なWBGTは個々の作業場所の状況を反映しておらず、実測値より低めになることがあるとされています。直射日光の下での作業、炉等の熱源の近くでの作業、冷房設備がなく風通しの悪い屋内での作業では、実測が必要とされています。

現場では「誰が・いつ・どこで測り、どこに書くか」を先に決めておきます。記録の方法はガイドラインで定められていないため、日報や朝礼記録など自社の様式に合わせてください。

■ 冷やす:休憩場所・送風・冷却用品のそろえ方

「冷やす」道具は、作業場所の暑さそのものを下げる設備と、休憩中に身体を冷やすための設備・物品の2つに分けて考えます。ガイドラインでは、前者を「WBGT値の低減」、後者を「休憩場所の整備等」として示しています(第3の2)。

▶ 作業場所の暑さを下げる設備は?

熱を遮る物と、通風・冷房・散水の設備が中心です。ガイドラインでは、発熱体と作業従事者の間に熱を遮る遮へい物等を設けること、屋外では直射日光や壁面・地面からの照り返しを遮る簡易な屋根等を設けること、適度な通風または冷房を行う設備やミストシャワー等による散水設備などを設け、既にある冷房設備等の機能を点検することが示されています。屋内の設備は除湿機能があることが望ましいとされています。

▶ 休憩場所には何を置く?

ガイドラインでは、作業場所の近くに冷房を備えた休憩場所または日陰等の涼しい休憩場所を確保し、足を伸ばして横になれる広さを確保することとされています。休憩場所またはその近くには、空調設備、氷、アイススラリー(流動性の氷状飲料)、冷たいおしぼり、水風呂、シャワー等の、身体を適度に冷やすことのできる設備または物品を設けることが示されています。

現場の形休憩場所の確保で迷いやすい点手配の段取り
建設現場・屋外作業作業場所が日ごとに移り、休憩所から遠くなる工程に合わせてテント・日よけの移設担当を決める/冷房のある詰所や車両を使う場合は、横になれる広さがあるか確認する
工場・倉庫など屋内休憩室はあるが、作業場所から遠い作業場所の近くに涼しい場所を設けられるか検討する/既存の冷房設備の機能を点検する

氷や冷たいおしぼりなどの消耗品は、補充の担当まで決めておきます。冷却用品は、第612条の2第2項の手順(作業からの離脱・身体の冷却)で使う物品でもあるため、手順書に「どこにある何を使うか」まで書いておくと迷いません。

道具はそろったが、報告体制や手順を現場にどう伝えるか迷ったら、お電話でご相談ください。
📞 042-497-8840 に電話して相談する(相談無料・年中無休・7:00〜21:00)
作業内容をうかがい、職場の熱中症予防教育の進め方と受講方法をご案内します。

■ 飲む:水分・塩分の備え付け

「飲む」は、備え付ける品目(塩と飲料水)が条文に明記されている分類です。最初に手配を確認してください。

▶ 塩と飲料水の備え付けは義務ですか?

多量の発汗を伴う作業場では義務です。労働安全衛生規則 第617条で、事業者は「労働者に与えるために、塩及び飲料水を備えなければならない」とされています。ガイドラインでは、高温多湿作業場所の近くに飲料水、スポーツドリンク、経口補水液、塩飴等を備え付けることや、自覚症状の有無にかかわらず、作業の前後と作業中に定期的に水分と塩分をとらせることが示されています(第3の2・第3の3(4))。

▶ 置き方と周知で気をつける点は?

作業場所の近くに置き、休憩時間に水分・塩分の補給を組み込んでおくと抜けにくくなります。ガイドラインでは、尿の回数が少ない、または尿の色が普段より濃い状態は体内の水分が不足している可能性があることを作業従事者に周知することも示されています。

【注意】
持病のある人は、水分や塩分のとり方に制限がある場合があります。ガイドラインでは、基礎疾患を有する作業従事者については主治医、産業医等に相談させることとされています。経口補水液は、製品ごとに飲み方や使用上の注意が表示されているため、表示を確認し、医師等から指示を受けている人はその指示に従うよう伝えてください。

■ 着る:服装・帽子・ファン付き作業服

服装の対策は、ガイドライン 第3の3(5)「服装による身体冷却」に示されています。会社が支給する作業服や帽子を見直すときの基準になります。

▶ 現場の服装は何を基準に選ぶ?

ガイドラインでは、作業の性質上通気性の確保等が困難でない場合は、熱を吸収し、または保熱しやすい服装は避け、透湿性および通気性の良い服装を着用させることとされています。直射日光の下での作業が予定されている場合は、通気性の良い帽子、ヘルメット等を準備することが示されています。

▶ ファン付き作業服や冷却ベストを支給すれば十分?

十分ではありません。ガイドラインでは、送風や送水により身体を冷却する機能を持つ服やヘルメットの中から適切なものを採用することが示されている一方で、身体を冷却する機能を持つ服の着用は一定程度有効ではあるものの、それのみでは熱中症を防止することは困難なため、他の対策と組み合わせて実施することが望ましいとされています。ファン付き作業服や冷却ベストなどは、休憩・水分補給・報告体制とあわせて使う道具と位置づけてください。

建設業や製造業の現場では、ヘルメット、安全靴、墜落制止用器具などの保護具を着けたうえで暑さ対策の服を着ることになります。支給する前に、保護具の着用や作業の動きを妨げないかを、実際の作業に近い形で確かめておくと安心です。保護具の選定・管理の考え方は保護具着用管理責任者教育、安全靴については安全靴の着用義務と選び方で解説しています。

■ 見守る・知らせる:報告体制を動かす道具

第612条の2の義務の中心は「報告させる体制」と「措置の手順」です。この2つを現場で動かすための掲示物や連絡手段も、会社が用意する熱中症対策グッズの一部と考えると、準備の抜けを防げます。

▶ 報告体制にはどんな方法がある?

施行通達では、報告を受ける者の連絡先と連絡方法を定めて明示することが体制の整備に含まれるとされ、あわせて、責任者等による巡視、2人以上で互いの健康状態を確認するバディ制、ウェアラブルデバイスを用いたリスク管理、責任者と作業者の双方向での定期連絡などが例として挙げられています(基発0520第6号)。ウェアラブルデバイスは着用した人の状態を必ずしも正確に把握できるわけではないため、他の方法と組み合わせることが望ましいとされています。

用意するもの使い方の例関係する義務・資料
報告先・連絡方法の掲示責任者の氏名・電話番号・連絡方法を休憩所や詰所に掲示する安衛則 第612条の2第1項(体制の整備・周知)
連絡手段(電話・無線など)単独作業や離れた場所の作業者と定期的に連絡をとる基発0520第6号の例示(双方向の定期連絡)
体調確認表作業開始前に、朝食の未摂取・睡眠不足・前日の多量の飲酒・体調不良などを確認するガイドライン 第3の4(3)
措置の手順書・緊急連絡先一覧離脱・冷却・受診の流れと、救急要請、搬送先の医療機関、判断に迷ったときの#7119等の相談先をまとめる安衛則 第612条の2第2項/ガイドライン 第3の6
ウェアラブルデバイス巡視やバディ制と組み合わせて作業者の状態を把握する基発0520第6号(他の方法との組合せが望ましい)

▶ 周知した記録は残す必要がある?

法令では求められていません。施行通達では、現場で周知した結果の記録の保存までは法令で求めていないとしたうえで、労働基準監督署による確認の際には事業者として適切に対応することが求められるとされています(基発0520第6号)。そのため、誰に・いつ・何を伝えたかを朝礼記録などに残しておくと、下請や新しく入った人への周知漏れを確認しやすくなります。新しく入った人への伝え方は雇入れ時安全衛生教育もあわせてご覧ください。

■ 夏前にそろえる段取りとスケジュール

厚生労働省の「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」は、令和8年は5月1日から9月30日までが期間とされています。宮城労働局の案内では、準備期間の4月に「JIS規格に適合した暑さ指数計の準備・点検」「設備対策・休憩場所・服装の検討」「教育研修の実施、異常時における連絡体制整備・対応手順の決定、周知」などに取り組むよう示されています。道具の手配は、この準備期間に合わせて逆算すると進めやすくなります。

時期の目安やること担当の例
前年の秋〜冬前年夏の記録を振り返り、対象作業と不足した道具を洗い出す/翌年度の予算に計上する安全衛生担当・総務
3月まで報告体制と措置の手順を作業場ごとに見直す/WBGT指数計・冷却用品・服装の手配先を決める安全衛生担当・現場責任者
4月(準備期間)WBGT指数計の点検、休憩場所・設備の設置と点検、飲料水・塩の備え付け、教育と周知現場責任者・職長
5月〜9月毎日のWBGT測定と体調確認、消耗品の補充、巡視・声かけ職長・作業従事者

安全衛生推進者や衛生管理者が中心になって対策を進める場合は、安全衛生推進者能力向上教育で職場の安全衛生管理の進め方を確認しておくと、道具の手配と教育を一体で計画しやすくなります。

■ 会社が用意するもの チェックリスト

  • WBGT28度以上または気温31度以上で、継続1時間以上または1日4時間を超える見込みの作業を洗い出した
  • 報告先・連絡方法を決め、同じ場所で作業する全員に周知した(下請・労働者以外の人を含む)
  • 作業場ごとに、離脱・冷却・受診の手順と緊急連絡先・搬送先を手順書にまとめた
  • JIS Z 8504またはJIS B 7922に適合したWBGT指数計を準備・点検し、測る担当を決めた
  • 作業場所の近くに、冷房または日陰のある、横になれる広さの休憩場所を確保した
  • 氷・冷たいおしぼりなど身体を冷やす物品を置き、補充の担当を決めた
  • 多量の発汗を伴う作業場に塩と飲料水を備え付けた(安衛則 第617条)
  • 透湿性・通気性の良い服装と通気性の良い帽子・ヘルメットを用意し、保護具との相性を確かめた
  • 作業開始前の体調確認の方法(確認表・朝礼)を決めた
  • 熱中症予防の教育を、誰に・いつ行うか計画した

■ よくある質問

▶ Q. 熱中症対策グッズで、会社に用意が義務づけられているものはありますか?

多量の発汗を伴う作業場の塩と飲料水は、労働安全衛生規則 第617条で備え付けが義務です。温湿度調節(第606条)と休憩設備(第614条)の条文もあります。WBGT指数計や冷却用品はガイドラインで示されている対策です。

▶ Q. スマートフォンのアプリや予報の暑さ指数で、WBGT計の代わりになりますか?

地域の暑さ指数は参考になりますが、ガイドラインでは個々の作業場所を反映しておらず実測値より低めになることがあるとされています。直射日光の下、熱源の近く、冷房がなく風通しの悪い屋内では、JIS適合のWBGT指数計で実測することが必要とされています。

▶ Q. 下請や一人親方の分も、元請が道具を用意する必要がありますか?

道具の費用や手配を誰が負担するかは、条文では定められていません。一方、第612条の2の報告体制と手順の周知は、同じ場所で作業する労働者以外の人も対象とされ、複数の事業者が同じ作業場で作業する場合はそれぞれの事業者に措置義務がかかるとされています(基発0520第6号)。休憩場所や飲料水の共用など、現場での分担は事前に取り決めておくと確実です。

■ まとめ

職場の熱中症対策グッズは、「測る(WBGT指数計)」「冷やす(休憩場所・設備・冷却用品)」「飲む(塩・飲料水など)」「着る(通気性の良い服装・帽子・冷却機能のある服)」「見守る・知らせる(報告先の掲示・連絡手段・手順書)」の5つに分けてそろえると、抜けを確認しやすくなります。このうち塩と飲料水の備え付けは、多量の発汗を伴う作業場では労働安全衛生規則 第617条の義務です。

ただし、2025年6月1日から義務づけられた熱中症対策の中身は、報告体制の整備と措置の手順の作成、そしてその周知です(同 第612条の2)。道具はその体制と手順を現場で動かすための手段として準備し、夏前に教育と周知の機会を設けてください。教育の内容と時間は熱中症予防安全衛生教育で解説しています。

■ 講習のお申込み・ご相談

産業技能センターでは、熱中症予防安全衛生教育をはじめとする安全衛生教育を、オンライン講習と出張講習でご案内しています。

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■ 参考情報・公式リソース

サイト名概要リンク
e-Gov法令検索|労働安全衛生規則第606条・第612条の2・第613条・第614条・第617条の条文公式サイト
厚生労働省|基発0520第6号(令和7年5月20日)改正労働安全衛生規則(熱中症対策)の施行通達公式サイト
厚生労働省|職場における熱中症防止のためのガイドライン令和8年3月18日 基発0318第1号の本文公式サイト
鹿児島労働局|基発0318第1号(令和8年3月18日)熱中症ガイドラインの策定通達(労働基準局長名)公式サイト
厚生労働省|STOP!熱中症 クールワークキャンペーン令和8年の実施要綱と期間公式サイト
宮城労働局|令和8年クールワークキャンペーン準備期間(4月)に取り組む事項公式サイト
厚生労働省|職場における熱中症予防情報教材・動画・リーフレットのポータルサイト公式サイト
環境省|熱中症予防情報サイト暑さ指数(WBGT)の解説と地域ごとの予測・実況公式サイト
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