高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育とは、高圧(交流600ボルト・直流750ボルトを超え7,000ボルト以下)または特別高圧(7,000ボルト超)の充電電路やその支持物の敷設・点検・修理・操作の業務に労働者を就かせるとき、事業者が行わなければならない特別教育です(労働安全衛生規則 第36条第4号、労働安全衛生法 第59条第3項)。内容は学科11時間以上と実技15時間以上(充電電路の操作の業務のみを行う人は実技1時間以上)で、安全衛生特別教育規程 第5条に定められています。
高圧受電設備のある工場・ビルの設備保全担当者や、電気設備の保守・工事に携わる作業者が対象になり得る教育ですが、「低圧の特別教育で足りるのか」「電気主任技術者や電気工事士の資格があれば不要か」で迷う声が多くあります。この記事では、高圧・特別高圧の電圧区分、対象業務、26時間の科目の内訳、低圧との違い、電気工事士・電気主任技術者との関係、会社としての手配の段取りを、条文と厚生労働省・経済産業省の資料にもとづいて整理します。
ご不明点はよくある質問、個別のご相談は問い合わせページからどうぞ。
■ この記事でわかること
- 高圧・特別高圧の電圧区分(労働安全衛生規則と電気設備技術基準)
- 特別教育が必要な業務と根拠条文
- 学科11時間・実技15時間(充電電路の操作のみは実技1時間)の科目と範囲
- 低圧電気取扱業務特別教育との違い
- 電気工事士・電気主任技術者・電気工事作業指揮者との関係
- 有効期限・記録の保存・罰則と、会社としての手配の段取り
■ 高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育の早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 根拠条文 | 労働安全衛生規則 第36条第4号/労働安全衛生法 第59条第3項 |
| カリキュラムの根拠 | 安全衛生特別教育規程 第5条(昭和47年労働省告示第92号) |
| 対象の電圧 | 高圧:交流600ボルト・直流750ボルトを超え7,000ボルト以下/特別高圧:7,000ボルト超 |
| 対象となる業務 | 高圧または特別高圧の充電電路、または当該充電電路の支持物の敷設・点検・修理・操作の業務 |
| 教育の時間 | 学科11時間以上/実技15時間以上(充電電路の操作の業務のみを行う人は実技1時間以上) |
| 高圧と特別高圧の区別 | 同じ第5条の教育(時間は共通。絶縁用保護具・絶縁用防具の科目範囲は高圧に係る業務を行う人に限る) |
| 有効期限 | 法令上の定めなし |
| 記録の保存 | 受講者・科目等の記録を3年間保存(労働安全衛生規則 第38条) |
| 罰則 | 特別教育を行わずに業務に就かせると、6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(労働安全衛生法 第119条第1号)・両罰規定(同法 第122条) |
| 当センターの受講料 | 1名8,000円〜(税込・教材費・修了証発行費込み) |
■ 高圧・特別高圧とは何ボルトか(電圧区分)
特別教育が必要かどうかは、まず扱う電路の電圧で判断します。労働安全衛生規則と電気設備技術基準で、区分の境目は同じです。
▶ 労働安全衛生規則での高圧・特別高圧
結論として、高圧は直流750ボルト・交流600ボルトを超え7,000ボルト以下、特別高圧は7,000ボルトを超える電圧です(労働安全衛生規則 第36条第4号)。同号は、低圧を直流750ボルト以下・交流600ボルト以下と定めています。
| 区分 | 直流 | 交流 | 必要な特別教育 |
|---|---|---|---|
| 低圧 | 750ボルト以下 | 600ボルト以下 | 低圧電気取扱業務特別教育(規程 第6条) |
| 高圧 | 750ボルト超〜7,000ボルト以下 | 600ボルト超〜7,000ボルト以下 | 高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育(規程 第5条) |
| 特別高圧 | 7,000ボルト超 | 7,000ボルト超 | 高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育(規程 第5条) |
▶ 電気設備技術基準との関係
結論として、電気設備技術基準も同じ境目で、電圧を低圧・高圧・特別高圧の3種に区分しています(電気設備に関する技術基準を定める省令 第2条)。境目の数値が同じため、電気設備の区分と労働安全衛生規則の区分は一致します。たとえば、交流6,600ボルトで受電する設備は高圧、交流22,000ボルトで受電する設備は特別高圧に当たります。
■ 特別教育が必要な業務
高圧・特別高圧の特別教育の対象は、低圧よりも広く定められています。条文の範囲と、現場で当てはまる場面を確認します。
▶ 対象は「敷設・点検・修理・操作」の4つ
結論として、高圧または特別高圧の充電電路、またはその支持物の「敷設・点検・修理・操作」の業務が対象です(労働安全衛生規則 第36条第4号)。低圧の対象が「充電電路の敷設・修理」と「区画された場所の露出した開閉器の操作」に限られるのに対し、高圧・特別高圧では点検と操作の業務が広く含まれ、電線を支える支持物の作業も対象です。
| 業務 | 高圧・特別高圧(第36条第4号) | 低圧(第36条第4号) |
|---|---|---|
| 充電電路の敷設 | 対象 | 対象 |
| 充電電路の修理 | 対象 | 対象 |
| 充電電路の点検 | 対象 | 条文に記載なし |
| 充電電路の操作 | 対象 | 配電盤室・変電室等区画された場所の、充電部分が露出した開閉器の操作のみ対象 |
| 充電電路の支持物の作業 | 敷設・点検・修理・操作が対象 | 条文に記載なし |
▶ どんな人が対象になる?
結論として、業種を問わず、高圧・特別高圧の充電電路の敷設・点検・修理・操作の業務に就く労働者が対象です。高圧で受電する工場・ビル・商業施設の受電設備の点検や開閉器の操作、電気設備の保守・工事の業務などで、担当者が該当するかを確認します。どの作業が条文の業務に当たるか判断に迷う場合は、作業内容を整理して所轄の労働基準監督署に確認してください。製造業で必要な教育の全体像は製造業で必要な資格・特別教育の一覧、建設業は建設業で必要な特別教育で整理しています。
▶ 18歳未満の人は就かせられる?
結論として、満18歳未満の人は、直流750ボルト・交流300ボルトを超える電圧の充電電路またはその支持物の点検・修理・操作の業務に就かせることができません(労働基準法 第62条、年少者労働基準規則 第8条第8号)。高圧・特別高圧の業務はこれに含まれるため、新入社員を配属する際は年齢もあわせて確認します。
■ 学科11時間・実技15時間のカリキュラム
科目・範囲・時間は安全衛生特別教育規程 第5条で決められています。学科は5科目・合計11時間以上、実技は高圧または特別高圧の活線作業及び活線近接作業の方法を15時間以上(充電電路の操作の業務のみを行う人は1時間以上)です。東京労働局も、表の時間は最低時間であると示しています。
▶ 学科教育(5科目・11時間)
結論として、学科は5科目で合計11時間以上で、最も時間が長いのは「活線作業及び活線近接作業の方法」の5時間です(安全衛生特別教育規程 第5条)。
| 科目 | 範囲 | 時間 |
|---|---|---|
| 高圧又は特別高圧の電気に関する基礎知識 | 高圧又は特別高圧の電気の危険性/接近限界距離/短絡/漏電/接地/静電誘導/電気絶縁 | 1.5時間 |
| 高圧又は特別高圧の電気設備に関する基礎知識 | 発電設備/送電設備/配電設備/変電設備/受電設備/電気使用設備/保守及び点検 | 2時間 |
| 高圧又は特別高圧用の安全作業用具に関する基礎知識 | 絶縁用保護具(高圧に係る業務を行う者に限る)/絶縁用防具(高圧に係る業務を行う者に限る)/活線作業用器具/活線作業用装置/検電器/短絡接地器具/その他の安全作業用具/管理 | 1.5時間 |
| 高圧又は特別高圧の活線作業及び活線近接作業の方法 | 充電電路の防護/作業者の絶縁保護/活線作業用器具及び活線作業用装置の取扱い/安全距離の確保/停電電路に対する措置/開閉装置の操作/作業管理/救急処置/災害防止 | 5時間 |
| 関係法令 | 法、令及び安衛則中の関係条項 | 1時間 |
| 合計 | 11時間以上 | |
▶ 実技教育(15時間・充電電路の操作のみは1時間)
結論として、実技は「高圧又は特別高圧の活線作業及び活線近接作業の方法」を15時間以上行い、充電電路の操作の業務のみを行う人は1時間以上です(安全衛生特別教育規程 第5条)。受講者ごとに担当業務を整理すると、必要な時間がはっきりします。
| 受講者の業務 | 学科 | 実技 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 充電電路・支持物の敷設、点検、修理(操作を含む)を行う | 11時間以上 | 15時間以上 | 26時間以上 |
| 充電電路の操作の業務のみを行う | 11時間以上 | 1時間以上 | 12時間以上 |
▶ 高圧と特別高圧で教育は分かれる?
結論として、高圧と特別高圧は同じ安全衛生特別教育規程 第5条の教育で、科目と時間は共通です。違いは学科の範囲の一部で、絶縁用保護具と絶縁用防具は「高圧に係る業務を行う者に限る」とされています。「高圧は○時間、特別高圧は○時間」と別々の時間が決まっているわけではありません。
▶ 科目の省略はできる?
結論として、科目の全部または一部について十分な知識・技能があると認められる労働者は、その科目を省略できます(労働安全衛生規則 第37条)。ただし、どの経歴があれば省略できるかを一律に定めた規定は確認できないため、省略を検討する場合は受講者の経歴を整理し、所轄の労働基準監督署に確認してください。
■ 低圧電気取扱業務特別教育との違い
結論として、高圧・特別高圧と低圧は、対象の電圧・業務・時間が異なる別の特別教育です(安全衛生特別教育規程 第5条・第6条)。低圧の特別教育を修了していても、高圧・特別高圧の業務に就かせることはできません。
| 比較項目 | 高圧・特別高圧電気取扱業務 | 低圧電気取扱業務 |
|---|---|---|
| 対象の電圧 | 交流600ボルト・直流750ボルトを超えるもの | 交流600ボルト以下・直流750ボルト以下(対地電圧50ボルト以下のもの等を除く) |
| 対象の業務 | 充電電路・支持物の敷設、点検、修理、操作 | 充電電路の敷設・修理/区画された場所の露出した開閉器の操作 |
| 学科 | 11時間以上 | 7時間以上 |
| 実技 | 15時間以上(充電電路の操作の業務のみは1時間以上) | 7時間以上(開閉器の操作の業務のみは1時間以上) |
| 規程 | 第5条 | 第6条 |
▶ 高圧を修了すれば低圧の業務にも就ける?
結論として、規程上、高圧・特別高圧(第5条)と低圧(第6条)は別の教育として定められており、高圧を修了すれば低圧の教育が不要になるという規定は確認できません。低圧の業務も担当させる場合の扱い(第37条による科目の省略を含む)は、所轄の労働基準監督署に確認してください。低圧の対象業務や時間は低圧電気取扱業務特別教育で解説しています。
【実務ポイント】
同じ設備担当者が、高圧の受電設備の点検と、低圧の分電盤まわりの修理の両方を受け持つことは珍しくありません。担当範囲が両方にまたがる場合は、人ごとに「高圧」「低圧」の両方の欄を持つ教育台帳を作り、どちらの教育を修了しているかを配置前に確認できるようにしておくと、手配漏れを防げます。
■ 電気工事士・電気主任技術者との関係
特別教育は労働安全衛生法にもとづく「労働者の感電災害を防ぐための教育」で、電気工事士(電気工事士法)や電気主任技術者(電気事業法)とは、根拠の法律も目的も異なります。一方があれば他方が不要になる関係ではありません。
| 比較項目 | 高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育 | 電気工事士 | 電気主任技術者 |
|---|---|---|---|
| 根拠法令 | 労働安全衛生法 第59条第3項/労働安全衛生規則 第36条第4号 | 電気工事士法 第3条 | 電気事業法 第43条 |
| 役割 | 業務に就く労働者の感電災害の防止 | 資格の種類に応じた電気工事の作業に従事する | 設置者が選任し、事業用電気工作物の工事・維持・運用に関する保安を監督する |
| 義務を負う人 | 労働者を業務に就かせる事業者 | 電気工事の作業に従事する本人 | 事業用電気工作物の設置者(選任・届出) |
| 取得方法 | 事業者が行う(外部機関に委託可)学科・実技の教育を修了 | 試験に合格するなどして都道府県知事から免状の交付を受ける | 国家試験などにより免状の交付を受ける |
▶ 電気工事士の資格があれば特別教育は不要?
結論として、電気工事士の資格を理由に特別教育を不要とする規定は、労働安全衛生規則にはありません。逆に、特別教育を修了しても、電気工事士の資格が必要な電気工事はできません。自家用電気工作物(最大電力500キロワット未満の需要設備)の電気工事の作業は、原則として第一種電気工事士でなければ従事できません(電気工事士法 第3条)。高圧で受電する設備の工事を担当させる場合は、資格と特別教育の両方を確認します。
▶ 電気主任技術者がいれば特別教育は不要?
結論として、電気主任技術者の免状を持っていることや、事業場に主任技術者を選任していることを理由に、特別教育を不要とする規定はありません。主任技術者は、自家用電気工作物の設置者が電気事業法 第43条により選任・届出する保安の監督者で、労働者を高圧の業務に就かせるときの特別教育とは別の制度です。主任技術者本人が労働者として高圧の充電電路の点検・操作の業務に就く場合の科目の省略(労働安全衛生規則 第37条)は、所轄の労働基準監督署に確認してください。
▶ 電気工事の作業指揮者との関係
結論として、高圧・特別高圧の特別教育は作業に就く労働者のための教育で、電気工事の作業を指揮する人については、労働安全衛生規則 第350条(電気工事の作業を行う場合の作業指揮等)に別の定めがあります。作業を指揮する立場の人向けの教育は電気工事作業指揮者安全教育で解説しています。
■ 現場の措置と罰則
特別教育は、現場で守るべき感電防止の措置を理解して作業するための前提です。労働安全衛生規則 第2編第5章「電気による危険の防止」には、停電作業(第339条)、高圧の活線作業(第341条)・活線近接作業(第342条)、特別高圧の活線作業(第344条)・活線近接作業(第345条)などの措置が定められています。
▶ 高圧活線近接作業で送検された事例
結論として、高圧の充電電路の近くでの作業で措置を怠ると、死亡災害と送検につながります。名古屋北労働基準監督署は2025年(令和7年)10月23日、交流3,300ボルトの通電中の電路の近くで、別の非通電の電路の碍子清掃作業をしていた労働者が感電死した事案で、絶縁用防具を装着させなかった疑い(労働安全衛生法 第20条第3号、労働安全衛生規則 第342条第1項)により、法人と関係者を書類送検したと公表しています。
▶ 特別教育をしないと罰則はある?
結論として、特別教育を行わずに高圧・特別高圧の業務に就かせると、労働安全衛生法 第59条第3項の違反として罰則の対象になります。
【違反リスク】
労働安全衛生法 第119条第1号では、第59条第3項に違反した者は6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金とされ、同法 第122条の両罰規定により法人にも罰金刑が科され得ます。感電防止の措置(労働安全衛生規則 第339条〜第345条など)を怠った場合も、上の事例のように別に送検の対象になり得ます。罰則が実際にどう適用されるかは事案ごとに判断されるため、詳しくは所轄の労働基準監督署にご確認ください。特別教育を受けさせない場合の会社のリスクは特別教育を受けさせないと会社はどうなる?で整理しています。
高圧の受電設備を扱う担当者に、どの教育が必要か判断に迷ったら、お電話でご相談ください。
📞 042-497-8840 に電話して相談する(相談無料・年中無休・7:00〜21:00)
作業内容をうかがい、必要な教育と受講方法をご案内します。
■ 会社としての手配の段取り
結論として、手配は「人ごとに電圧と業務を棚卸しする」ことから始めると、受講漏れと過不足を防げます。
- 担当させる電路・設備の電圧を、低圧・高圧・特別高圧に分けて確認する
- 作業者ごとに、業務が「敷設・点検・修理(操作を含む)」か「充電電路の操作のみ」かを整理する(実技が15時間か1時間かが変わる)
- 電気工事の作業が含まれる場合は、電気工事士等の資格を確認する
- 満18歳未満の人が含まれていないかを確認する
- 受講人数・時期を決めて講習を手配し、修了後は受講者・科目等の記録を3年間保存する
■ 有効期限・記録の保存
▶ 修了に有効期限はある?
結論として、高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育の修了に、法令上の有効期限はありません。法令上の再受講の義務もありませんが、設備の更新や作業方法の変更があったときは、知識を更新する機会をつくることが現場の安全につながります。詳しくは特別教育に有効期限はある?で解説しています。
▶ 記録の保存は3年間
結論として、事業者は特別教育を行ったとき、受講者・科目等の記録を作成して3年間保存しなければなりません(労働安全衛生規則 第38条)。外部の講習を受けさせた場合も、修了証の写しや受講記録を社内で管理しておくと、監督署の確認や元請への提出に対応できます。
■ 当センターの高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育(費用・受講方法)
当センターの高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育は、1名あたり8,000円〜(税込・教材費・修了証発行費込み)です。受講人数や開催地に応じた費用は料金シミュレーターで概算を確認できます。少人数の出張や遠方の場合は、費用が上がることがあります。
受講方法は、オンライン講習(1名から)と出張講習(関東1都6県は5名様から、遠方は20名様以上が目安)があります。関東1都6県の出張は、交通費・宿泊費・出張基本費がかかりません。実技を伴う教育のため、科目ごとの対応形式・実技の実施方法はお問い合わせください。
お申込みは、お問い合わせ→お見積もり→お振込み→講習日確定の流れです。
■ よくある質問
▶ Q. 何時間で修了できますか?
学科11時間以上と実技15時間以上の合計26時間以上です。充電電路の操作の業務のみを行う人は、学科11時間以上と実技1時間以上の合計12時間以上です(安全衛生特別教育規程 第5条)。
▶ Q. 特別高圧を扱う場合は、別の講習が必要ですか?
高圧と特別高圧は、同じ安全衛生特別教育規程 第5条の教育です。科目・時間は共通で、絶縁用保護具・絶縁用防具の範囲が高圧に係る業務を行う人に限られている点が異なります。
▶ Q. 低圧の特別教育を受けていれば高圧の業務もできますか?
できません。低圧(規程 第6条)と高圧・特別高圧(規程 第5条)は対象も時間も異なる別の特別教育で、高圧・特別高圧の業務には第5条の教育が必要です。
▶ Q. 電気主任技術者や電気工事士の資格があれば免除されますか?
資格を理由に特別教育を免除する規定は、労働安全衛生規則にはありません。十分な知識・技能があると認められる科目は省略できるため(労働安全衛生規則 第37条)、省略の可否は所轄の労働基準監督署にご確認ください。
▶ Q. 有効期限や更新はありますか?
法令上の有効期限や更新の義務はありません。事業者は、教育の記録を3年間保存します(労働安全衛生規則 第38条)。
▶ Q. オンラインで受講できますか?
当センターではオンライン講習を1名から受け付けています。高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育は実技を伴うため、科目ごとの対応形式・実技の実施方法はお問い合わせください。
■ 配属前のチェックリスト
- 担当させる電路が高圧(交流600ボルト・直流750ボルト超〜7,000ボルト以下)か特別高圧(7,000ボルト超)かを確認した
- 業務が「敷設・点検・修理(操作を含む)」か「充電電路の操作のみ」かを整理した(実技の時間が変わる)
- 低圧の業務も担当する人は、低圧の特別教育の修了状況も確認した
- 電気工事の作業が含まれる場合は、電気工事士等の資格を確認した
- 満18歳未満の人を高圧・特別高圧の業務に就かせていない
- 受講者全員の修了を確認し、教育の記録を3年間保存する方法を決めた
- 絶縁用保護具・絶縁用防具・活線作業用器具・検電器・短絡接地器具などを準備した
■ まとめ
高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育は、交流600ボルト・直流750ボルトを超える高圧・特別高圧の充電電路やその支持物の敷設・点検・修理・操作の業務に労働者を就かせるときに必要な特別教育で、学科11時間以上・実技15時間以上(充電電路の操作のみは実技1時間以上)です(労働安全衛生規則 第36条第4号、安全衛生特別教育規程 第5条)。高圧と特別高圧は同じ教育で、修了に法令上の有効期限はありません。
低圧の特別教育や、電気工事士・電気主任技術者の資格では代わりになりません。作業者ごとに、扱う電圧と業務、必要な教育・資格をそろえてから配属しましょう。
■ 関連する特別教育・安全衛生教育
■ 講習のお申込み・ご相談
高圧・特別高圧電気取扱業務特別教育のお申込み・ご相談は、受講方法の案内ページまたは問い合わせページから受け付けています。
- 出張講習のご案内
- オンライン講習のご案内
- 料金シミュレーター
- 問い合わせページ(メール:contact@sanginoucenter.com)
受講人数や日程が決まっていない段階でも、お見積もり・日程のご相談を承ります。
📞 042-497-8840 に電話して相談する(相談無料・年中無休・7:00〜21:00)
オンライン(1名から)と出張(関東1都6県は5名様から)のうち、受講人数と作業内容に合った受講方法をご提案します。
■ 参考情報・公式リソース
| サイト名 | 概要 | リンク |
|---|---|---|
| e-Gov法令検索|労働安全衛生規則 | 第36条第4号・第37条・第38条・第339条〜第345条・第350条の条文 | 公式サイト |
| e-Gov法令検索|労働安全衛生法 | 第20条・第59条・第119条・第122条の条文 | 公式サイト |
| 厚生労働省|安全衛生特別教育規程 | 第5条・第6条の科目・範囲・時間(昭和47年労働省告示第92号) | 公式サイト |
| 東京労働局|安全衛生教育(特別教育・職長教育・雇入れ時の教育) | 特別教育の時間(最低時間)の一覧 | 公式サイト |
| 愛知労働局(名古屋北労働基準監督署)|労働安全衛生法違反の疑いで書類送検 | 高圧活線近接作業で絶縁用防具を装着させなかった疑いの送検(2025年10月23日) | 公式サイト |
| 経済産業省|電気設備に関する技術基準を定める省令の解説 | 第2条の電圧の種別(低圧・高圧・特別高圧)の解説 | 公式サイト |
| 経済産業省|電気設備の申請・届出等の手引き | 主任技術者の選任及び届出(電気事業法 第43条) | 公式サイト |
| 経済産業省|電気工事士等の資格が必要な工事 | 電気工事士法 第3条の資格と工事の範囲 | 公式サイト |
