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特別教育・技能講習の一覧|安衛則36条の全59号【2026年版】

特別教育・技能講習の一覧|安衛則36条の全59号【2026年版】

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特別教育とは、危険・有害な業務に労働者を就かせるときに、事業者が行わなければならない安全・衛生のための教育です(労働安全衛生法 第59条第3項)。対象となる業務は労働安全衛生規則 第36条に号ごとに列挙されており、2026年10月時点の現行条文では第1号から第41号まで、枝番を含めて60の号があり、そのうち第12号は削除されているため、59の号が対象業務を定めています。

この記事では、第36条の全号を号番号つきで「機械・車両系」「クレーン・玉掛け」「高所」「電気」「有害物・粉じん」「その他」に分けて一覧にし、あわせて技能講習の一覧(労働安全衛生法 別表第18)、特別教育を行わなかった場合の罰則、自社に必要な教育の探し方をまとめます。業種ごとの必要な教育は、建設業・製造業・物流業・林業の各記事で解説しています。

ご不明点はよくある質問、個別のご相談は問い合わせページからどうぞ。

■ この記事でわかること

  • 特別教育の定義と根拠条文(労働安全衛生法 第59条第3項・労働安全衛生規則 第36条)
  • 特別教育は何種類あるか(第36条の号の数と数え方)
  • 安衛則第36条の全59号の業務一覧(分類別・号番号つき)と、荷重・高さなどの境目
  • 技能講習の一覧(労働安全衛生法 別表第18の35区分)と、2026年4月の車両系の技能講習の統合
  • 特別教育を行わなかった場合の罰則と、自社に必要な特別教育の探し方

■ 特別教育とは:安衛法第59条第3項と安衛則第36条

特別教育の義務は、法律(労働安全衛生法)で「事業者が行うこと」が定められ、対象の業務と教育の内容は省令・告示で定められる、という二段の構造になっています。

▶ 特別教育の根拠条文

結論として、特別教育は労働安全衛生法 第59条第3項にもとづき、事業者が労働者に行う義務のある教育です。条文は「事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行なわなければならない。」と定めています。

この「厚生労働省令で定めるもの」が労働安全衛生規則 第36条の各号です。教育の科目と時間は、多くの業務で厚生労働大臣が定める告示(安全衛生特別教育規程など)に定められています(労働安全衛生規則 第39条)。クレーン・酸素欠乏・粉じん・石綿などは、クレーン等安全規則や酸素欠乏症等防止規則などの特別規則と、それぞれの告示にも規定があります。

▶ 特別教育は誰が行う?社内でもできる?

結論として、特別教育を行う義務は事業者にあり、社内で実施しても、外部の機関に委託してもかまいません。技能講習のように都道府県労働局長の登録を受けた機関でなければならない、という決まりはありません。

項目内容根拠
実施の義務者事業者(労働者を対象業務に就かせる会社)労働安全衛生法 第59条第3項
対象業務第1号〜第41号(枝番を含む59の号。第12号は削除)労働安全衛生規則 第36条
科目の省略十分な知識・技能を有していると認められる労働者は、その科目を省略できる労働安全衛生規則 第37条
記録の保存受講者・科目等の記録を作成し、3年間保存労働安全衛生規則 第38条
科目・時間業務ごとに告示で定める労働安全衛生規則 第39条 ほか
罰則6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(両罰規定あり)労働安全衛生法 第119条第1号・第122条

記録の作り方は安全衛生教育の記録の保存、修了後の有効期限の考え方は特別教育の有効期限で解説しています。

▶ 特別教育は何種類?

結論として、安衛則第36条の号で数えると、2026年10月時点で59です。第1号〜第41号の41の号に、「第4号の2」「第5号の2」のような枝番の号が19あり、合計60の号のうち第12号が削除されているためです。

ただし「何種類」という数え方は、資料によって変わります。たとえば第4号には高圧・特別高圧と低圧の電気の業務が含まれ、第15号はイ(つり上げ荷重5t未満のクレーン)とロ(5t以上の跨線テルハ)に分かれています。反対に、第34号〜第36号(廃棄物焼却施設のダイオキシン類関係)のように、複数の号をまとめて一つの講習で扱うこともあります。社内の一覧表を作るときは、号番号で管理すると漏れや重複を防げます。

■ 特別教育の一覧 早見表(分類別)

安衛則第36条の59の号を、この記事の分類でまとめた早見表です。号ごとの業務と境目は、次の章の分類別の表で確認してください。

分類号主な業務
機械・工具・溶接・ロボット1、2、3、31、32、33研削といし、動力プレス、アーク溶接、産業用ロボット、タイヤの空気充てん
荷役運搬機械・車両系建設機械5、5の2、5の3、5の4、9、9の2、9の3、10、10の2、10の3、131t未満フォークリフト、テールゲートリフター、3t未満の建設機械、ローラー、軌道装置の動力車
林業の機械・チェーンソー6の2、6の3、7、7の2、8伐木等機械、走行集材機械、架線集材、チェーンソー
クレーン・玉掛け・つり上げ6、10の4、11、15、16、17、18、195t未満クレーン、1t未満移動式クレーン、1t未満の玉掛け、巻上げ機、建設用リフト
高所作業10の5、20、39、40、4110m未満の高所作業車、ゴンドラ、足場、ロープ高所作業、フルハーネス
電気4、4の2高圧・特別高圧・低圧の電気、電気自動車等の整備
有害物・粉じん・放射線25、26、27、28、28の2〜28の5、29、34、35、36、37、38酸素欠乏、特定粉じん、石綿、ダイオキシン類、エックス線、除染等
その他(ボイラー・高圧室内・ずい道)14、20の2、21、22、23、24、24の2、30小型ボイラー、圧気工法・潜水の送気、再圧室、ずい道等の掘削等

【注意】
この記事の一覧は、2026年10月時点でe-Gov法令検索に掲載されている労働安全衛生規則 第36条の現行条文をもとに、当センターが要旨をまとめたものです。条文の言葉どおりではない箇所があります。個別の作業が該当するかどうかは、条文と各告示を確認し、判断に迷う場合は所轄の労働基準監督署に確認してください。

■ 安衛則第36条の特別教育 業務一覧(号番号つき)

分類ごとに、号番号・業務の要旨・境目や除外をまとめました。各業務の解説記事は、表の後ろの「この一覧に関係する当サイトの解説記事」にまとめています。境目の数値は「未満」までが特別教育で、「以上」は技能講習や免許が必要な就業制限業務(労働安全衛生法施行令 第20条)になるものがあります。

▶ 機械・工具・溶接・ロボットの特別教育

結論として、製造業の工場で多いのは研削といし(第1号)・動力プレス(第2号)・アーク溶接(第3号)・産業用ロボット(第31号・第32号)の特別教育です。

号業務(条文の要旨)境目・除外
1研削といしの取替え又は取替え時の試運転―
2動力プレスの金型、シャーの刃部、プレス機械・シャーの安全装置・安全囲いの取付け・取外し・調整―
3アーク溶接機を用いて行う金属の溶接・溶断等―
31・3231:産業用ロボットの可動範囲内での教示等/32:可動範囲内での検査・修理・調整等(運転中に行うもの)31は駆動源を遮断して行うもの等を除く/32は教示等に当たるものを除く
33自動車用タイヤの組立てで、空気圧縮機を用いてタイヤに空気を充てんする業務二輪自動車用を除く

▶ 荷役運搬機械・車両系建設機械の特別教育

結論として、フォークリフト・ショベルローダー等・不整地運搬車は「1t未満」、車両系建設機械は「機体重量3t未満」までが特別教育の範囲です。いずれも道路上を走行させる運転は除かれています。

号業務(条文の要旨)境目・除外
5フォークリフトの運転最大荷重1t未満/1t以上は技能講習(施行令 第20条第11号)
5の2ショベルローダー・フォークローダーの運転最大荷重1t未満/1t以上は技能講習(同第13号)
5の3不整地運搬車の運転最大積載量1t未満/1t以上は技能講習(同第14号)
5の4貨物自動車のテールゲートリフターの操作荷を積む・卸す作業を伴うものに限る
9整地・運搬・積込み用、掘削用、基礎工事用、解体用の機械(令別表第7第1・2・3・6号)で自走できるものの運転機体重量3t未満/3t以上は技能講習(同第12号)
9の2基礎工事用の機械(令別表第7第3号)で、自走できないものの運転―
9の3自走できる基礎工事用の機械の作業装置の操作車体上の運転者席での操作を除く
10締固め用の機械(ローラー。令別表第7第4号)で自走できるものの運転道路上の走行を除く
10の2コンクリート打設用の機械(令別表第7第5号)の作業装置の操作―
10の3ボーリングマシンの運転―
13軌道装置の動力車など(施行令 第15条第1項第8号の機械等)の運転巻上げ装置を除く

フォークリフトの1tの境目と、技能講習までの取り方はフォークリフト資格の取り方で、3t以上の建設機械の資格者に行う教育は車両系建設機械(整地等)安全衛生教育で解説しています。

▶ 林業の機械・チェーンソーの特別教育

結論として、林業ではチェーンソーによる伐木等(第8号)のほか、伐木等機械・走行集材機械・架線集材の運転(第6号の2〜第7号の2)が特別教育の対象です。

号業務(条文の要旨)境目・除外
6の2伐木等機械(伐木・造材・原木等の集積を行う自走式の機械)の運転道路上の走行を除く
6の3走行集材機械の運転道路上の走行を除く
7機械集材装置の運転―
7の2簡易架線集材装置の運転又は架線集材機械の運転架線集材機械は道路上の走行を除く
8チェーンソーを用いて行う立木の伐木、かかり木の処理又は造材―

▶ クレーン・玉掛け・つり上げ機械の特別教育

結論として、クレーンは「つり上げ荷重5t未満」、移動式クレーンと玉掛けは「1t未満」までが特別教育で、それ以上は技能講習または免許が必要です(施行令 第20条第6号・第7号・第16号)。

号業務(条文の要旨)境目・除外
6揚貨装置の運転制限荷重5t未満/5t以上は就業制限業務(施行令 第20条第2号)
10の4建設工事の作業でのジャッキ式つり上げ機械の調整・運転―
11動力により駆動される巻上げ機の運転電気ホイスト・エヤーホイスト・ゴンドラに係る巻上げ機を除く
15クレーン(移動式クレーンを除く)の運転:イ つり上げ荷重5t未満のクレーン/ロ つり上げ荷重5t以上の跨線テルハ5t以上のクレーン(跨線テルハを除く)は就業制限業務(同第6号)
16移動式クレーンの運転つり上げ荷重1t未満/道路上の走行を除く/1t以上は同第7号
17デリックの運転つり上げ荷重5t未満/5t以上は同第8号
18建設用リフトの運転―
19クレーン・移動式クレーン・デリックの玉掛けつり上げ荷重1t未満/1t以上は技能講習等(同第16号)

▶ 高所作業の特別教育

結論として、高さ2m以上で作業床を設けることが困難なところでフルハーネス型の墜落制止用器具を用いて行う作業は、業種を問わず特別教育の対象です(第41号)。

号業務(条文の要旨)境目・除外
10の5高所作業車の運転作業床の高さ10m未満/道路上の走行を除く/10m以上は技能講習(施行令 第20条第15号)
20ゴンドラの操作―
39足場の組立て、解体又は変更の作業に係る業務地上又は堅固な床上での補助作業を除く
40高さ2m以上で作業床を設けることが困難なところでの、昇降器具を用いたロープ高所作業40度未満の斜面での作業を除く
41高さ2m以上で作業床を設けることが困難なところでの、フルハーネス型の墜落制止用器具を用いて行う作業第40号の業務を除く

▶ 電気の特別教育

結論として、電気の特別教育は第4号(高圧・特別高圧・低圧)と第4号の2(対地電圧50V超の蓄電池を内蔵する自動車の整備)の2つの号です。

号業務(条文の要旨)境目・除外
4高圧・特別高圧の充電電路等に関する業務/低圧の充電電路の敷設・修理、配電盤室等に設置する低圧の電路のうち充電部分が露出した開閉器の操作低圧は直流750V以下・交流600V以下、高圧は7,000V以下、特別高圧は7,000V超/対地電圧50V以下の電路などを除く
4の2対地電圧が50Vを超える蓄電池を内蔵する自動車の整備―

▶ 有害物・粉じん・放射線の特別教育

結論として、酸素欠乏危険場所(第26号)・特定粉じん作業(第29号)・石綿(第37号)・廃棄物焼却施設のダイオキシン類(第34号〜第36号)などが対象で、多くは特別規則にも教育の規定があります。

号業務(条文の要旨)境目・除外
25四アルキル鉛等業務(施行令 別表第5)―
26酸素欠乏危険場所(施行令 別表第6)における作業に係る業務―
27特殊化学設備の取扱い・整備・修理施行令 第20条第5号の第一種圧力容器の整備を除く
28エックス線装置又はガンマ線照射装置を取り扱う業務装置の内部にのみ管理区域があり、照射中に身体が内部に入らないよう遮へいされた構造の装置を使う業務を除く
28の2〜28の5原子力施設の管理区域内での核燃料物質等の取扱い(28の2・28の3)/除染則に定める汚染物の処分(28の4)/特例緊急作業(28の5)―
29特定粉じん作業(粉じん障害防止規則 第2条第1項第3号)設備による注水・注油をしながら行う一部の作業を除く
34・35・36廃棄物焼却施設での、ばいじん・焼却灰等の取扱い(34)、焼却炉・集じん機等の保守点検等(35)、設備の解体等(36)34は36の業務を除く
37石綿障害予防規則 第4条第1項に掲げる作業に係る業務―
38除染則に定める除染等業務・特定線量下業務―

特定粉じんに当たる発生源の種類は特定粉じんの種類で整理しています。

▶ ボイラー・高圧室内作業・ずい道等の特別教育

結論として、小型ボイラーの取扱い(第14号)、圧気工法や潜水の送気に関わる操作(第20号の2〜第24号の2)、ずい道等の掘削等(第30号)も特別教育の対象です。

号業務(条文の要旨)境目・除外
14小型ボイラーの取扱い―
20の2作業室・気こう室へ送気するための空気圧縮機の運転―
21・22高圧室内作業の作業室への送気の調節(21)、気こう室への送気・排気の調整(22)を行うバルブ・コックの操作―
23潜水作業者への送気の調節を行うバルブ・コックの操作―
24・24の2再圧室の操作(24)/高圧室内作業に係る業務(24の2)―
30ずい道等の掘削の作業、これに伴うずり・資材等の運搬、覆工のコンクリートの打設等の作業に係る業務ずい道等の内部で行われるものに限る
12(削除)―

科目と時間は、労働安全衛生規則 第39条にもとづく告示や、各特別規則・告示で確認してください。

▶ この一覧に関係する当サイトの解説記事

結論として、よく問い合わせのある特別教育は、次の記事で科目・時間・注意点を解説しています。

【注意】
2027年4月1日から、労働安全衛生法の改正(令和7年法律第33号)で第59条に第4項が加わり、一定数以下の労働者を使用する事業者や個人事業者のうち自ら作業に従事する人(法人の場合はその代表者・役員。作業従事役員等)も、労働者と同一の場所で特別教育の対象業務に就くときは特別教育を受けなければならなくなります。対象業務は第59条第3項と同じ業務(現行の安衛則第36条の業務)です。施行日ごとの内容は2026年 労働安全衛生法 改正まとめで解説しています。

■ 第36条に載っていない教育:特別教育と混同しやすいもの

結論として、職長教育や有機溶剤業務の教育、刈払機・丸のこ・振動工具の教育は、安衛則第36条の号には含まれていません。現場では「特別教育」と呼ばれることがありますが、根拠と義務の程度が異なるため、社内の一覧表では区別して管理します。

教育第36条の号根拠・位置づけ
職長等の教育含まれない労働安全衛生法 第60条(対象業種の事業者に実施義務)
雇入れ時・作業内容変更時の教育含まれない労働安全衛生法 第59条第1項・第2項
有機溶剤業務従事者の教育含まれない厚生労働省の通達にもとづく労働衛生教育(第36条の特別教育ではない)
刈払機・丸のこ・振動工具の教育含まれない厚生労働省の通達にもとづく安全衛生教育(第36条の特別教育ではない)

■ 技能講習の一覧(労働安全衛生法 別表第18)

技能講習は、作業主任者の選任(労働安全衛生法 第14条)や、就業制限業務(同法 第61条第1項・施行令 第20条)に就くための資格で、都道府県労働局長の登録を受けた教習機関が行います。技能講習の区分は労働安全衛生法 別表第18に列挙されており、2026年10月時点の現行条文で第1号〜第35号の35区分です。

▶ 技能講習は何種類?別表第18の35区分

結論として、技能講習は35区分で、第1号〜第25号が作業主任者の技能講習、第26号〜第35号が機械の運転・玉掛け・ガス溶接など就業制限業務の技能講習です。

号技能講習主な用途
1〜4木材加工用機械/プレス機械/乾燥設備/コンクリート破砕器 の各作業主任者技能講習作業主任者の選任
5〜14地山の掘削及び土止め支保工/ずい道等の掘削等/ずい道等の覆工/型枠支保工の組立て等/足場の組立て等/建築物等の鉄骨の組立て等/鋼橋架設等/コンクリート造の工作物の解体等/コンクリート橋架設等/採石のための掘削 の各作業主任者技能講習作業主任者の選任
15〜17はい作業主任者/船内荷役作業主任者/木造建築物の組立て等作業主任者 の各技能講習作業主任者の選任
18〜25化学設備関係第一種圧力容器取扱/普通第一種圧力容器取扱/特定化学物質及び四アルキル鉛等/鉛/有機溶剤/石綿/酸素欠乏危険/酸素欠乏・硫化水素危険 の各作業主任者技能講習作業主任者の選任
26床上操作式クレーン運転技能講習床上操作式の5t以上のクレーンの運転(施行令 第20条第6号)
27小型移動式クレーン運転技能講習1t以上5t未満の移動式クレーンの運転(同第7号)
28ガス溶接技能講習可燃性ガス・酸素による溶接・溶断等(同第10号)
29フォークリフト運転技能講習最大荷重1t以上(同第11号)
30ショベルローダー等運転技能講習最大荷重1t以上(同第13号)
31不整地運搬車運転技能講習最大積載量1t以上(同第14号)
32高所作業車運転技能講習作業床の高さ10m以上(同第15号)
33車両系機械運転技能講習機体重量3t以上の車両系建設機械(同第12号)
34玉掛け技能講習1t以上の玉掛け等(同第16号)
35ボイラー取扱技能講習ボイラーの取扱い(取り扱える範囲はボイラー及び圧力容器安全規則で確認)

▶ 2026年4月から車両系建設機械の技能講習は「車両系機械運転技能講習」に

結論として、2026年4月1日施行の改正で、法別表第18の車両系建設機械の3つの技能講習の区分が「車両系機械運転技能講習」(第33号)にまとめられました。対象の機械は、施行令 第24条で「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用、掘削用、解体用及び基礎工事用のものに限る。)」と定められています。

講習の科目を定める告示は、整地・運搬・積込み用及び掘削用、基礎工事用、解体用の区分ごとに残っており、2026年2月20日の厚生労働省告示第44号では引用する条文の整理が行われています。すでに修了している技能講習で運転できる機械の範囲や、これから受ける講習の区分は、受講する登録教習機関または所轄の労働局に確認してください。

特別教育と技能講習の違い(実施者・修了証・罰則)と、機械ごとの境目の判断手順は特別教育と技能講習の違いで詳しく解説しています。

■ 特別教育を行わなかった場合の罰則

▶ 特別教育をしないと罰則はある?

結論として、特別教育を行わずに対象業務に就かせた事業者は、6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です(労働安全衛生法 第119条第1号)。法人の場合は、違反行為をした者のほか、法人にも罰金刑が科されます(同法 第122条 両罰規定)。

技能講習の修了などが必要な就業制限業務に、資格のない人を就かせた場合も、同じく第119条第1号の対象です(同法 第61条第1項)。一方、雇入れ時・作業内容変更時の教育を行わなかった場合は、50万円以下の罰金です(同法 第120条第1号)。

【違反リスク】
特別教育の未実施は、労働災害が起きた後の調査で発覚し、送検されることがあります。罰則の内容と送検事例は特別教育を受けさせないとどうなる?で解説しています。2027年4月1日からは、作業従事役員等が第59条第4項の特別教育を受けない場合も、第119条第1号の対象に加わります。

自社の作業がどの号に当たるか判断に迷ったら、お電話でご相談ください。
📞 042-497-8840 に電話して相談する(相談無料・年中無休・7:00〜21:00)
作業内容をうかがい、必要な教育と受講方法をご案内します。

■ 自社に必要な特別教育の探し方

一覧から自社に必要な特別教育を見つけるには、「作業」ではなく「機械・設備と数値」から号を引くのが確実です。

▶ 特別教育の洗い出しの手順

結論として、機械の荷重・高さ・機体重量を確認してから第36条の号と照らし合わせると、特別教育と技能講習の取り違えを防げます。

  1. 現場・工場で使う機械・設備と、作業の内容を書き出す(フォークリフト、クレーン、溶接機、脚立・足場、電気設備など)
  2. 機械の銘板・仕様書で、最大荷重・つり上げ荷重・作業床の高さ・機体重量などの数値を確認する
  3. この記事の分類別の表で号を引き、境目の「未満」「以上」を確認する(以上なら技能講習・免許)
  4. 業種別の一覧記事で、見落としやすい業務がないか確認する
  5. 対象者ごとに、受講済みか・いつ誰が実施したかを記録し、3年間保存する(安衛則 第38条)

▶ 特別教育の管理チェックリスト

結論として、作業に就かせる前に修了を確認し、記録を残すことが管理の基本です。

  • 社内の教育一覧を、安衛則第36条の号番号で管理している
  • 機械の荷重・高さ・機体重量の数値を確認したうえで、特別教育か技能講習かを決めている
  • フルハーネス(第41号)や低圧電気(第4号)など、業種を問わず必要になる教育を確認した
  • 新しく配属・入場する作業員の修了状況を、作業に就かせる前に確認している
  • 受講者・科目等の記録を作成し、3年間保存している
  • 2027年4月以降、作業従事役員等(一人親方・役員)が同一の場所で対象業務に就くかを確認する予定がある

■ 業種別に必要な特別教育を探す

この記事は第36条の全号の一覧です。業種ごとによく必要になる教育の例は、次のとおりです。

業種よく必要になる教育の例
建設業足場、フルハーネス、小型車両系建設機械、玉掛け、低圧電気
製造業研削といし、動力プレス、アーク溶接、産業用ロボット、フォークリフト
物流・倉庫業フォークリフト、テールゲートリフター、玉掛け、クレーン
林業・造園業チェーンソー、伐木等機械、走行集材機械、刈払機

業種ごとの詳しい一覧は、建設業で必要な特別教育、製造業の資格・特別教育一覧、物流・倉庫業の資格・教育一覧、林業・造園業の資格・特別教育一覧で解説しています。

■ よくある質問

▶ Q. 特別教育は全部で何種類ですか?

労働安全衛生規則 第36条の号で数えると、2026年10月時点で59です(第1号〜第41号と枝番19、うち第12号は削除)。資料によっては、1つの号に含まれる複数の業務を分けて数えたり、複数の号をまとめたりするため、数が異なることがあります。

▶ Q. 特別教育の一覧はどこで確認できますか?

一次情報は、e-Gov法令検索に掲載されている労働安全衛生規則 第36条です。科目と時間は、安全衛生特別教育規程などの告示で確認します。

▶ Q. 技能講習は何種類ありますか?

労働安全衛生法 別表第18で35区分です。第1号〜第25号が作業主任者、第26号〜第35号が運転・玉掛け・ガス溶接などの就業制限業務の技能講習です。

▶ Q. 有機溶剤の業務は特別教育ですか?

有機溶剤の業務は、安衛則第36条の号には含まれていません。有機溶剤作業主任者は技能講習(別表第18第22号)で、作業者向けの教育の位置づけは有機溶剤業務従事者安全衛生教育の記事で解説しています。

▶ Q. 特別教育に有効期限はありますか?

特別教育の修了について、法令上の有効期限の定めはありません。なお、作業内容を変更したときの教育(労働安全衛生法 第59条第2項)や、危険・有害な業務に現に就いている人への安全衛生教育(同法 第60条の2。努力義務)は別に定められています。詳しくは特別教育の有効期限の記事をご覧ください。

▶ Q. 特別教育は社内で実施できますか?

実施できます。特別教育は事業者が行う教育で(労働安全衛生法 第59条第3項)、社内で行っても外部に委託してもかまいません。告示で定める科目と時間を満たし、記録を3年間保存します(安衛則 第38条)。

▶ Q. 社長や一人親方も特別教育を受ける必要がありますか?

2027年4月1日から、作業従事役員等(一定数以下の労働者を使用する事業者や個人事業者のうち自ら作業に従事する人)が、労働者と同一の場所で第36条の業務に就くときは、本人が特別教育を受けなければなりません(改正後の労働安全衛生法 第59条第4項)。

■ まとめ

特別教育は、労働安全衛生法 第59条第3項にもとづき事業者が行う教育で、対象業務は労働安全衛生規則 第36条の59の号(2026年10月時点)です。荷重・高さ・機体重量の「未満」までが特別教育で、「以上」は技能講習(労働安全衛生法 別表第18の35区分)や免許が必要な就業制限業務になるものがあります。

自社に必要な教育は、機械の数値を確認してから号で引き、業種別の記事で漏れを確認するのが確実です。特別教育を行わずに対象業務に就かせると、6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります(同法 第119条第1号)。

■ 安全衛生教育のご相談

産業技能センターでは、特別教育・安全衛生教育を、オンライン講習と出張講習でご案内しています。技能講習・免許試験は実施していません。自社の作業にどの特別教育が必要かのご相談も承ります。

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■ 参考情報・公式リソース

サイト名概要リンク
e-Gov法令検索|労働安全衛生規則第36条(特別教育を必要とする業務)〜第39条の条文公式サイト
e-Gov法令検索|労働安全衛生法第59条・第61条・第76条・第119条・第120条・第122条、別表第18の条文公式サイト
e-Gov法令検索|労働安全衛生法施行令第20条(就業制限に係る業務)・第24条・別表第7の条文公式サイト
厚生労働省 職場のあんぜんサイト|特別教育特別教育の根拠・実施責任・科目の省略・記録の保存公式サイト
厚生労働省 職場のあんぜんサイト|就業制限免許・技能講習が必要な就業制限業務公式サイト
厚生労働省|労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令案の概要車両系機械運転技能講習(施行令第24条)、2026年4月1日施行公式サイト
厚生労働省|改正法の施行に伴う告示の整理等(安全衛生分科会資料)車両系建設機械の技能講習の別表番号の整理公式サイト
厚生労働省|令和8年5月26日付け基発0526第1号作業従事役員等の特別教育(2027年4月1日施行)の施行通達公式サイト
厚生労働省 北海道労働局|技能講習・実技教習等技能講習の種類と登録教習機関公式サイト
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